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助産師という仕事:連盟ふくい座談会:福井県看護連盟


連盟ふくい座談会:助産師という仕事福井県看護連盟座談会 助産師という仕事

家庭分娩をしていた頃のように、人と人とのつながりを大切にしてお産に臨みたい。

宮永
トラウベ

たとえば切迫流産などにしても、やはり昔は器械なんてなかったので、在宅でしておられる方はおそらく触った感触とかトラウベの木の筒みたいなもので赤ちゃんの心音を聴いたりして、経験的なものを積み重ねて安全な妊娠・出産をお手伝いしていたんだと思います。
医療も発展して器械が新しくなってきましたが、そういう変化というのは、教育の中で必ず若い人に話ししていくべきだと思います。

司会

そうですね。

私は、昔からある助産院の大先生から、ずっと受け継がれてきた器械に頼らない技術などを先生の手を添えて教えていただいたという事がありました。
でも、それを自分が習ったからといって常々使えるわけではなく、病院勤務していると超音波ばかり診てしまって、自分で判断・診断する事がないので、やはりそれを後輩に伝える事が困難になってきています。

川端
超音波診断風景
今日では、妊婦の状態や胎児の状態を把握するには超音波診断装置を使うことが当たり前となってきている。
ただ技術がどれだけ進んだとしても、助産師と妊婦さんとの間での細やかな関わりあいは、いつの時代も変わることなく必要なことである。

助産師は超音波を診なくても、もうすぐ生まれるとか、まだ時間がかかるとかは分かります。一応教育の中ではレントゲンの撮り方なども習っているので、それを臨床で使うかどうかはその施設のやり方だと思うのですが、助産師の卒後教育をもう少し考えて、どのような形で育てていこうかと問題を考えてやっているところなんですよ。

宮永

私の母はやはり在宅分娩をしてきましたので、妊娠中から妊婦さんが時々来られて診察したり、夜中にお産があったら出かけて行ったりしていました。それから子供さんが大きくなってからでも色々健康上の相談を受けたりして。だから女性の一生に関わる仕事だと思っています。
あの時代にも赤ちゃんが亡くなる例もあっただろうし、いろんな事があったと思うのですが、それは相互の信頼関係がある中で行われていて、どういう結果でもお互いに納得できた時代だったんです。

でも今は、出産される側も私たちお世話する側もつながりが薄くなっているなって感じがします。もう少し、つながりを強くしていかないとね。

川嶋

そうですね。やっぱりその人と関わるという事はその人を受け入れるだけでなく、その周りの人も良くわかっていなければならないと思います。そして家族の問題なリ、親戚の問題なリをきちんと責任をもって見ていかなくてはいけませんね。

内田

受け持ち助産師みたいなのを取り入れながらやってきている施設も結構多いと思うんです。施設の中にいる助産師は少ないから、病院に来た時くらいは受け持ち助産師がついて、『外来に来たよ』と言ったら行って話をするとか段々心掛けてくれるようになってきていたんですよね。
今、ちょっと第一線を離れていますけど、そういう事で私たちも努力はしているのかなっていう気はします。

司会

今、私が勤めている病院でも、妊娠が判明して受診された時から、出来るだけ受け持ち助産師をつけて退院後のフォローも、同じ助産師が出来るくらいまでプライマリー制を取り入れています。

昔の家庭分娩をしていた頃の、妊娠がわかってから出産・その後の健診・更に成長を長い目で見てくださる産婆さんのような役割を、一部分ではありますがプライマリーという形で担っていけたらいいなと思いますね。

川端
妊婦の枕もとで夫が妻を励まし分娩を見守ることは、もはや珍しいことではなくなった。

まあ、助産師と看護師では、助産師の方が少し深く相手の方に入り込まないと、相手も気持ちを言ってくれないっていうこともありますから大変です。楽しいですけどね。

立会い分娩に関しても「産ませてあげるのではなくて、あなたたちが産むのを手伝いますよ」って私たちは言ってるんです。主体はお母さんとご家族なので、そこでどうやって産むかを考えようねって。

川嶋

その人の力が発揮出来る様に側で見守り、助けてあげるという分娩の考え方ですよね。

川端

そうなんです。昔みたいに、家族で新しい命を迎えましょうね、お母さんだけじゃなくて、お父さんも新しい命を迎えてあげてね、という考え方になってきているんじゃないかな。

内田

娘がお産した時に、お婿さんが必死に赤ちゃんをお風呂を入れたり、お乳を飲ませたりするのを、いいなぁと感じることはありましたね。私らの頃は封建的でしたからね。

司会

そうですね。母親教室や両親教育、ラマーズ教育、いろいろ分娩教育ありますけど、今はお母さんだけの母親教室から、だんだん両親学級って形になり、お父さんも一緒に教育を受ける、育児をするっていうスタイルに変わってきていますね。