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助産師という仕事:連盟ふくい座談会:福井県看護連盟


連盟ふくい座談会:助産師という仕事福井県看護連盟座談会 助産師という仕事


経験がものをいう助産師の世界。学問だけでなく実践からもどんどん学んでほしい。

司会

川端さんは地域で活動していて、エピソードや心に残ったケースなどはありますか?

川端

いろいろなお母さんと関わらせていただいておりますが、やっぱりどのお母さんも自分のお産に関しては、「あの時先生がこう言った」「助産師さんがこう言った」と全部覚えていて、やはり一生心に残る経験なのだなとすごく感じました。

ミルクやおっぱいのあげ方なども、その人一人ひとりの考え方というのがあるので、それを尊重しながら、新しい知識も取り入れながら、というのがすごく難しいなと感じますね。

川嶋

私は助産師が長いものですから、昔お母さんから生まれた赤ちゃんが成長して身ごもって、同じ病院に出産に来られて、2代続けてお会いした事もあります。
やはりお産の時に一緒に苦しんだりケアもしましたから、当時のお母さんやおばあちゃん達の顔が浮かぶと言いますか、継続していけるすばらしさを最近感じていますね。

病院でもそのように1ヶ月、3ヶ月、1年と少しでも長く地域で連携をとりながらお産を援助していく事が、お母さん、お婆ちゃん、家族に安心感を与える上で武器になると思います。

司会

以前は家庭分娩が主流だったと思うのですが、最近では病院でお産されることも多くなってきて、また、産婦人科医不足やお産難民などの話題も社会的にも取り沙汰されています。
その中で助産師外来や院内助産が推進されてきている状況でもあり、助産師本来の職能を発揮出来るやりがいのある時代でもあると思います。

助産師外来や院内助産についての現状はどうでしょうか。

川嶋

そうですね、私が働いているのは助産師外来ですけど、院内助産もやっています。お産の介助についてはもちろん助産師がやりますし、医師のお力添えもいただいています。

ただやはり外来の助産師が不足していて、一人の方に妊娠中1回くらいしかお会いする事が出来ないのが現状ですね。

司会

ありがとうございます。
今は核家族が増えていて、産む側のニーズや、分娩方法、保健指導の関わり方などもいろいろ変わってきたと思います。

お母さん方にしてもいろいろな情報から正しいものを選ぶのも大変難しくなってきているのではないでしょうか?

宮永
産院などで行われる「両親学級」では、妊娠や出産に関する基本的なことをはじめ、その施設におけるお産の流れなどを説明している。
どのようなお産をするのかをイメージさせることでの、よりよいお産に向けたサポートの一つである。

私の経験から言うと、ある方に分娩の時「良いお産がしたいので教えて下さい」と言われましたけど、その時には“良いお産”ってどんなふうに援助していいのか分からなかったんですよね。だけど、その後、私たちも一生懸命勉強しました。

やはりある程度新しい知識をその時々にみんなが勉強して、それを少しでも提供できたらその人にとって良い出産が出来るのではないかと思いますので、若い方はどんどん知識を吸収して頑張っていただきたいですね。

川嶋

宮永さんが言われたように、私たち助産師というのは長い年月をかけて現状の環境的なものも受け止めながら、自分の力をつけて常に連携するという気持ちを持ち、一人一人のお産を大事にしながら、出産なり育児なりに関わってきたのではないかと思います。
そして年齢を重ねるごとに、そのケアがだんだんできてくるのではないかと思いますよ。

内田
近年のNICU(新生児特定集中治療室)
医療の進歩により、以前では助けることができなかった未熟児等も助けることができるようになった。併せて、出産に携わる助産師もさらに重要な役割を持ってきていると言える。

私も長年助産師をしていた中で、どんどん技術が変わってきましたし、大きい病院だったので蘇生術など救急的な事も助産師に求められる時が結構ありました。

世の中の新しい情報とともに勉強会や研修会などをやってはきたのですが、一番根本にあるものとして、助産師の先輩が言ってくれたのは、「先輩を学びなさい」ということでした。
勉強も大事ですが、先輩がやっているのを見て自分の物にしていくということも大切ということですよね。

川端

そうですね、助産師ってすごく経験が物をいう世界じゃないかなと思うので、経験をいかに多く積んでいくかによって、技術面や精神面のケアの仕方というのも、おのずと分かってくると思います。
学問も大切ですが、経験もたくさん積んでいって欲しいなと感じています。