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男性看護師は語る:福井県看護連盟


連盟ふくい座談会:男性看護師は語る福井県看護連盟座談会 男性看護師は語る

女性中心の看護の世界ですが、最近では男性看護師の存在も少しずつ確立されてきました。そのような現状の中、実際に看護の現場で働く男性看護師は、自らのポジションや将来像などについてどんな意識を持って仕事に臨んでいるのでしょうか。

男性看護師として、自らのポジションを振り返って思うこと。

中西

今回は男性看護師ということで、20代から50代のメンバーが集まったわけですが、男性ならではの苦労や、それぞれの年代に達しての役割などといったことをいろいろお聞きしたいと思います。

まず20代代表の前さんは、男性ならではの看護のポジションをどう思われますか?

前 啓太さん
平成19年に地域の総合病院に勤務し現在に至る。
常に向上心を持って仕事に取り組み、努力することをモットーとしている。

そうですね、自分のいる病棟では自分より先に男性看護師の先輩がいたので、順位や学年などは気にならなかったんですが、手術室に異動になった時は男性看護師は自分1人だけで、どうしても立場上、雑用とかが回ってくるんですよね。下っ端みたいなポジションというか。
雑用だけじゃなくて、経験年数が上がっていくから中堅の仕事もまわってくるし。

中西
中西清美さん
31年間の看護師生活で、約15年間は病院勤務。後の15年間は施設に勤務し、老人看護に当たっている。
仕事をする上でのモットーは、利用者を上位として楽しく生活できることを第一とし、あらゆる面から学ぶことを心がけている。

うん、そこは女性と違うよね。
女性ならば2年目、3年目になればどこの部署を回っても年数分の実績があると見てくれるけど、男性だとそこがちょっと違う。

30代の里さんはどう?
30代というと看護師としての経験年数も5年以上になるし、完全な中堅クラスに入ると思うけど、男性看護師としての自分のポジションについてはどういうふうに考えられます?

里 裕一さん
看護師歴7年 外科脳外科病棟に勤務している。
患者さんの人生の1ページに残るような、思いやりのある関わりをめざしている。

自分の場合は、女性の世界からの評価や男性看護師の評価などに関しては自分も葛藤する部分がありますね。

まず、後輩の男性看護師から見られているというのがあって、その中間に位置するポジションとして、見本にならなければいけない、刺激を与えなければいけないと思っています。
そういう意味では20代の時とは違ってきますね。

中西

たとえば30代の看護師として自分を見た時に、女性が持っている力を自分も持っていると感じるか、持ってないと感じるか、あるいは持っていなくてもいいと感じるか、その辺はどうでしょうね?

それはやっぱり持っていなきゃいけないと感じますし、30代になると家庭を持つことが多くなるので、家族を養うことを考えると、どうやって人と差をつけるかという点で、勉強やステップアップを必然的に考えるようになりますね。

僕もそういうことは考えます。
年を重ねていくと、自分のポジションを確立していくためには、やっぱり何らかの資格や経験を持っていないと、なかなか将来のビジョンが見えてこない。
何かしらやらなければいけない、という使命感があります。そうしないと、自分の置かれている立場がなくなってくるかもしれないという危機感があるというか。

中西

では逆に40代で役職にいる幸澤さんはどうですか?
師長という立場ですから20代、30代の人が目指している頂点に達していると思いますが。

幸澤
幸澤正博さん
2年間病院勤務したのを皮切りに老人保健施設・認知症対応型デイケア・グループホームに勤務。2年前から療養型医療病棟に勤務している。
仕事をする上で「急いでいる時こそ慌てない」をモットーとしている。

僕の場合はグループホームにいた頃に師長という肩書きをいただいて、その後に病棟に配属されたんですが、病棟の皆さんは、もう医療に関してはベテランですよね。
僕は7年ほど医療から離れていたから素人に近い状況で入ったので。もちろん年上の看護師の先輩もいるし、どちらかというと下の立場なんですよね。

一言でいうと肩身が狭い。
仕事を教えてもらって、指示してもらいながら動いているという立場なので、今は微妙な状況なんですが。でも、やはり責任はあるので、まだ道中ってところです。

幸澤さんって、男性看護師の部下はいるんですか。

幸澤

男性看護師の部下はいないですね。
病院全体でも男性看護師は3名ぐらい。で、看護師長になった男性看護師は僕が初めてなんです。
男性看護師は病棟にもいないし、同じ部署に配属されていない。普段顔を合わせることもない。

中西

なるほどね。

まあ、私自身について言えば、もともと始まりが精神科で男子病棟だったので、男社会の中で育てられた。ただ、男社会の中で厳しく育てられたので、ある程度の力はついたけど、女性との壁があったね。
特に、独特の病院なので、男子病棟と女子病棟という普通の病院では考えられない編成になっていたから、結局、男の集まりの中で上に上がっていくのは当たり前、という感じ。

自分が役職に上がった時に精神科だけの力では足りないので、自分の視野を広げるために一般の病院のほうに移り、その中で仕事を変えるにつれ、「自分は病院じゃなくて、施設のほうが合っているな」と思って施設のほうに移って現在に至っているんですが。

施設では看護師の数はどのくらいなんですか。

中西

病院と違って、施設は看護師が少ないですね。介護士のほうが人数が多くて10:1ぐらい。
で、やはり、力のある看護師が求められる。

医療面の知識だけでは生きていけないのが、施設の看護師なんです。アクティビティの方もある程度知識を持っていないと。それに、医療ではなく介護の現場だから、生活の中で工夫して、自分がアレンジして結びつけなければならない。

でも、施設では利用者と関わっている時間が長くて、一緒に笑っていられるから居心地はいい。仕事で走り回っている中でも利用者の顔が見えるっていうのが施設の面白いところかな。